「ボトル緑茶」のシェア争い激化、差別化は?(1/2 ページ)

» 2024年03月07日 13時59分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 大手飲料メーカーが、「ボトル緑茶」を巡ってシェア争いを激化させている。「緑茶は安いもので良い」という消費者も多く、大手メーカーが企画や製造を手掛ける「ナショナルブランド(NB)」よりも、小売各社が独自に企画する低価格な「プライベートブランド(PB)」が拡大傾向にある。スタンダードな緑茶では差別化が難しくなっており、大手各社は容器や味わい、パッケージなどの刷新を相次ぎ発表し、顧客獲得につなげる狙いだ。

photo 今春、飲料各社が「ボトル緑茶」をリニューアルする

キリン、既存の概念覆すデザイン

 キリンビバレッジは「生茶」ブランドを大幅に刷新すると発表した。容器、味わい、パッケージのすべてをリニューアルする。最大の特徴は、同社の定番商品としては初めてとなる「白ベース」のパッケージに変更することだ。これまでの濃い緑のデザインや、パッケージ全面に商品名を押し出すことをやめ、日常生活になじむデザインを目指した。

 背景には、同社の調査で明らかになった「現在のデザインでは緑茶感が強く、デスクに置いたり、持って歩く際に恥ずかしい」という声を受け、緑茶の概念を覆すような、白を基調とした新しいデザインで差別化を図る。思わず手に取って持ち歩きたくなるような現代的なデザインで、容器もシンプルな洗練された形状に。味わいも既存の製法に加え、茶葉を凍結、凝縮することで新茶のような甘さを引き出す独自の製法を採用した。

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