京葉線のダイヤ改正は「見切り発車」だったのか それはXから始まった(1/3 ページ)

» 2024年03月16日 09時17分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 JR京葉線のダイヤ改正を巡る1本の投稿が賛否を喚起し、JR東日本千葉支社を突き動かした。

 「なんだこれは。こんなに極端なのか」。関係者によると、JRが朝と夕方以降の通勤快速と快速を各駅停車に切り替えるダイヤ改正を発表した昨年12月15日、改正内容を確認した千葉市の神谷俊一市長は周囲にこう漏らした。事前の相談もなく寝耳に水だった。

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 神谷市長は利便性が損なわれ、経済活動などに致命的な影響を与えるとして、即座に自身のX(旧ツイッター)に「極端な変更。ご意見をお寄せください」と投稿した。市民に訴えかける異例の対応だった。

 「Xならば反応が早く、生の声が届く」。神谷市長の読み通り反応は素早かった。民間企業への「口先介入」批判もあったが、東京都心への利便性低下を懸念し「転居を考えなければいけない」などとの声を背景に、「改正内容は容認できない」とJRに申し入れた。火付け役の千葉市に続き、近隣の沿線自治体も先を争うように変更を求めてJRに押し寄せた。

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