ゲームビジネスの収益モデルは? 任天堂とソニーは重要な“場所”を押さえているビジネスモデルが分かる(2/5 ページ)

» 2024年03月19日 08時00分 公開

【事例1:ゲームビジネス】

 任天堂やソニー・インタラクティブエンタテインメントが展開しているゲームビジネスは、基盤型プラットフォームのビジネスモデルを採用しています。

 任天堂やソニーは、ゲームビジネスにおけるプラットフォーム製品であるハードウェア(ゲーム機)を提供しています。一方、補完製品であるゲームソフトは、カプコンやコナミデジタルエンタテインメントなどのゲームソフトメーカーが提供しています。

 また、補完製品にはゲームアクセサリーもあります。

 なお、ゲーム機メーカーの収益は、ゲーム機の販売だけではなく、ゲームソフトメーカーから得るライセンス料も大きな割合を占めます。実際、ゲーム機の価格は、ゲームソフトメーカーから得るライセンス収入も考慮したうえで設定されます。そのため、ゲーム機の販売初年度は「市場の拡大」を最優先するために、ハードウェアの価格を可能な限り安く設定し、原価ラインぎりぎりのところで販売することも多いです。

ゲームビジネスにおけるネットワーク外部性

 ゲームビジネスにおいては、ネットワーク外部性が強く働きます。

 まず、基盤型プラットフォームによる特定のゲーム機(例:Nintendo Switch)が一定の規模以上普及すると、販売機会の大きさに期待してゲームソフトメーカーが参入してきます。そうするとユーザーにとっては、ゲームソフトの選択肢が魅力となるため、普及したゲーム機をより一層選択するという好循環が発生します。

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