入社後の配属先が希望と異なる時、4人に1人が「入社辞退を検討する」 理由は「不安」

[コネムラメグミ，ITmedia]

　新卒向け就活サービスを運営するレバレジーズ（東京都渋谷区）は、2024年卒業予定の大学生を対象に、「入社後の配属先に関する調査」を実施した。入社後の配属先が決まっていない学生の約4人に1人が「配属先が希望と異なる場合に入社辞退や早期退職を検討する」（24.6％）と回答したことが分かった。

レバレジーズは、24年卒業予定の大学生を対象に、「入社後の配属先に関する調査」を実施した（出所：photoAC）

　具体的にどのような点で希望と異なる場合に辞退を検討をするかについては、「希望の勤務地・エリアではない」という回答が目立った。「家族や友人との会いやすさを重視して住みなれたエリアから離れたくない」「勤務地が希望と異なるとライフプランを立てづらい」と考える学生が一定数存在するようだ。

配属先が希望と異なる場合に入社辞退や早期退職を検討するか（出所：プレスリリース、以下同）

　一方、「配属先が希望と異なる場合でも、入社辞退や早期退職を検討しない」と答えた学生に理由を聞いた。最も多かったのは「スキルをつけたいから」（19.2％）、次いで「仕事内容に興味があるから」「せっかく希望の会社に入社したから」（いずれも17.2％）だった。

　学生が、仕事内容や身につくスキルに魅力を感じているかどうかが入社意欲に大きく影響すると考えられ、入社企業にひかれていたことが実態と異なった場合、入社後の早期退職の可能性が高まることがうかがえる結果となった。

配属先が希望と異なる場合でも、入社辞退や早期退職を検討しない理由

配属先の通知時期の希望は？

　配属先の通知時期について希望を尋ねた。最多は「内定通知後〜入社前」（41.2％）、次いで「内定通知と同時」（22.9％）、「内定通知前」（11.5％）となり、約8割が入社前を希望した。　

配属先の希望通知時期

入社前に配属先を知りたい理由は？

　入社前に配属先の通知が欲しい理由で最も多かったのは「入居先を探す必要があるから」（23.1％）、次いで「単純に不安だから」（14.9％）、「引っ越しが必要な場合、金銭的に不安があるから」（14.0％）と、スケジュールを立てづらいなどの明確な理由だけでなく、心理的に不安になるといった理由も多く聞かれた。

入社前に配属先の通知を求める理由

　レバレジーズは「今回の調査で、約4人に1人が配属先が希望と異なれば入社前辞退や早期退職を考えていることが明らかになった。配属先を通知する際は、学生がどのような点に魅力を感じて入社を決めたかを今一度把握し、その魅力と絡めて配属先選定の理由を伝えることが早期退職防止につながるかもしれない」と話した。

　今回の調査は、新卒向け就活サービス「キャリアチケット」に登録している24年卒業予定の大学生を対象に、インターネットで行った。期間は1月26日〜2月16日、有効回答数は131人。