復権進む従来ビール、理由は? 大手4社の競争が活発化(2/2 ページ)

» 2024年04月03日 07時00分 公開
[産経新聞]
産経新聞
前のページへ 1|2       

8年には税率が統一

 ビール系飲料を巡っては段階的に税率改正が進んでいる。昨年10月には2回目の改正で、狭義のビールの税率が引き下げられ、第3のビールは引き上げられた。8年には発泡酒も含め税率が統一される。

photo

 狭義のビールの販売数量を公表しているサントリーとサッポロビールによると、昨年10月以降の販売は前年同月を軒並み上回っており、1.5倍程度に達する月もある。サワーなど他の酒類が台頭し“冬の時代”が続いていたビールが息を吹き返している。

 先行してビール事業に傾注してきたアサヒビールは、令和3年に主力のスーパードライに次ぐ「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」を発売。今年3月にはコンビニエンスストア限定だった生ジョッキ缶初のプレミアムビール「アサヒ食彩」の販売を全業態に広げた。

photo

 サントリーも「サントリー生ビール」を中身も含めリニューアル。生産体制を拡大して3月からは瓶とたるでも発売するなど攻勢を強める。手ごろな価格を武器に、6年の目標販売数量を前年実績の1.5倍となる600万ケースに設定した。(福田涼太郎)

前のページへ 1|2       

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.