宝探し感覚の「100円市」が人気 広さ15坪の「そこね屋」、特徴は?(2/2 ページ)

» 2024年04月19日 16時11分 公開
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 ユニークなのはその集客方法。月1回の「100円市」は、店内の全品を100円で販売。開店前に目玉商品の現物を紹介してイベントを盛り上げる。広告商品はわざと棚の奥などに隠し、宝探し感覚で。あるときは、3万円台のニンテンドースイッチが登場。「だれかがそれを見つけたときは自然と歓声が沸き起こり、店内に一体感が生まれた」(小泉社長)。

 15分間の買い物時間中にはジャンケン大会も。広告商品を見つけられなかった人向けのサービスで、最後まで勝ち残った人は高額品を100円で買える。100円市の開催は庄内店が毎月第3土曜日、十三店は第1土曜日。1日12回に分けて開催し、1回につき入場できる人数は20人で計240人が参加できる。

 100円市に参加できるのは条件をクリアした人だけで、LINEの公式アカウントに登録するのが必須条件。さらに事前抽選で当選しなければならない。人気が急上昇し、競争率6倍と狭き門になりつつあるという。

 購入金額に制限はなく、平均客単価は2000〜3000円。1万円超も購入する猛者も。月額1100円の有料会員になれば、優先的に当選する権利がつき、通常時も店頭表示価格の25%引きで購入できる。

SNSを駆使して集客

 TikTokをメインにSNSを活用し、店舗の集客につなげているのも特徴。大手ECサイトからフリマ市場へと主戦場が変わりつつある今、「これからはリセールビジネスが主流になる。上位をめざしたい」と意欲を見せる。

橋長初代(はしなが・はつよ)

 フリーライター。関西を拠点に商業施設、百貨店、専門店、アパレル、ホテルなどの動向をビジネス系メディアに寄稿。取材では現場での直感と消費者目線を重視。2019年に実家のある奈良にUターン。最近は、奈良の歴史と文化に魅了され、地元の情報誌やSNSでの発信にも力を入れている。


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