「アイスクリームは子どもが買うもの」というのは、昔の話。今はその多くを、大人が消費しています。40代を筆頭に、次いで30代、50代がアイスクリーム市場を支えています。だからこそ、コンビニ各社は、高価格の商品を開発しているのです。
とはいえ、現状のセブンの品ぞろえは、二極化する消費に対して梅の品ぞろえが少ないと感じます。竹や松の品ぞろえを増やしすぎると、消費者にとってはなかなか手を伸ばしにくくなります。あくまでも「買いやすいコンビニのアイスクリーム」という品ぞろえの軸を忘れないことが、重要です。
アイスクリームは、5月ごろから急激に売れ始め、7〜8月にピークを迎える、夏の代名詞的商品です。しかし、最近ではその後も売り上げが大きく落ちることなく、11月の秋口からも売り上げが伸びていきます。今夏以降、アイスクリームの商品や売り方でどんな新しいイノベーションが起きるのか。また、アイスクリームのように子どもから大人へとターゲットがシフトする市場にはどんな特徴が見られるのか。今後もさまざまな商品で分析していきたいと思います。
岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)
ムガマエ株式会社 代表取締役社長/経営コンサルタント
1969年、静岡市生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち、同社創業。流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリスト。「面白い会社をつくる」をコンセプトに各業界でNo.1の成長率を誇る新業態店や専門店を数多く輩出させている。街歩きと店舗視察による消費トレンド分析と予測に定評があり、最近ではテレビ、ラジオ、新聞、雑誌でのコメンテーターとしての出演も数多い。直近では著書『図解入門業界研究 最新 アパレル業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本[第5版]』を刊行した。
シャトレーゼのアイスはなぜ溶けやすい? 他メーカーと異なる独自のこだわりとは
セブン、人気アイス「まるで」シリーズで300円超の超高級バージョン投入 価格の松竹梅戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング