「後継者難」倒産、5年連続で過去最多を更新 最多要因は「代表者の死亡」(1/2 ページ)

» 2024年05月09日 05時00分 公開

 後継者不足に起因する倒産が増えている。東京商工リサーチが調査結果を発表し、2023年度の「後継者難」による倒産は456件となり、調査を開始した2013年以降で最多となった。2017年度(249件)を底に6年連続で前年度を上回る結果が続いており、最多件数の更新は2019年度から5年連続。

photo 後継者不足に起因する倒産件数が過去最多を更新(提供:写真AC)
photo 「後継者難」倒産の推移(出所:プレスリリース、以下同)

 要因別に見ると、代表者の「死亡」(217件)が最も多く、5年連続で前年度を上回った。「体調不良」(160件)と合わせ、2つの要因による倒産が全体の8割超を占めた。

photo 「後継者難」倒産 要因別

 産業別の最多は飲食業などを含む「サービス業他」(121件)で、2年ぶりに前年度を上回った。その他「農・林・漁・鉱業」(9件)と「金融・保険業」(3件)、「運輸業」(16件)がそれぞれ2年連続、「建設業」(106件)と「卸売業」(66件)、「不動産業」(16件)が、それぞれ2年ぶりに前年度を上回った。

photo 「後継者難」倒産 産業別

 形態別では、「破産」(419件)が最も多く、6年連続で前年度を上回るとともに、初めて400件を超えた。次いで「取引停止処分」(22件)が2年連続、「特別清算」(14件)が2年ぶりに、それぞれ前年度を上回った。一方で「民事再生法」(1件)は3年ぶりに前年度を下回った。

photo 「後継者難」倒産 形態別
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