カプコンやコナミが2020年以降に株価を大きく伸ばしてきたのに対して、スクウェア・エニックスの株価は依然として横ばいだ。スマホの移動系ゲームアプリ『ドラクエウォーク』や、建築系ゲームの『ドラゴンクエストビルダーズ』など、挑戦的なタイトルもあるが、いずれも『ポケモンGO』や『マインクラフト』の二番煎(せん)じ的な印象も強く、同社固有のイノベーションと言いがたい。「守りに入っている」と思うユーザーもいるだろう。
スクウェア・エニックスがさらなる成功を収めるには、プレーヤーの期待に応えるためのイノベーションとコンテンツ設計の見直しが必要だ。同社の時価総額の成長率が、カプコンやコナミより劣っている主な理由は、経営戦略における攻めの姿勢の有無と、海外市場における成功度合いの差にある。
スクウェア・エニックスがこれらの課題をどのように乗り越えていくかが、今後の同社の位置付けを左右するはずだ。引き続き注目したい。
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。X(旧:Twitter)はこちら
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