『ぼっち・ざ・ろっく!』映画が人気 漫画・アニメ作品に「音楽」が重要なワケエンタメ×ビジネスを科学する(1/4 ページ)

» 2024年06月28日 12時15分 公開
[滑健作ITmedia]

 アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇場総集編前編である『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:』は6月7日の公開から3日間で興行収入2.1億円を記録し、週末の観客動員数と興行収入で1位を獲得した(興行通信社)。

『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:』(出所:公式Webサイト)

 『ぼっち・ざ・ろっく!』は、はまじあき氏による人気4コマ漫画であり、2022年秋のTVアニメ放送でさらに支持を獲得した。漫画のテーマであるロックバンドから派生し、音楽面でも主人公たちが組むバンド「結束バンド」のアルバム『結束バンド』が2023年のオリコンやBillboard JAPANで上位を獲得するなど、人気を博している。なお、この「結束バンド」は9月から12月にかけてZeppツアー「We will」を開催する予定である。

 エンターテインメントの世界では、1つの作品を多様な形で表現することで、その魅力が増幅される現象がある。それを活用した手法がいわゆる「メディアミックス」であり、漫画からアニメ、そして映画へとチャネルを拡げていく手法はその代表例である。

 メディアミックスは『鉄腕アトム』の時代から現代まで数十年の歴史を持つが、昨今はこれらに加え音楽、そして音楽ライブを活用する例が増えている。メディアミックスにおける音楽の役割とは何だろうか? 考察してみたい。

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