生成AI活用も要注意! あなたのサイトが検索結果から消えるかもしれない、5つの行為(2/3 ページ)

» 2024年07月25日 08時00分 公開
[田中雄太ITmedia]

サイト評価の不正使用(Site Reputation Abuse)

 続いて2つ目は、「サイト評価の不正使用」を行って検索順位を意図的に操作しようとしていると、ある日突然、検索結果から消えてしまうかもしれません。

 これも2024年3月に実施されたスパムアップデートの1つです。サイトの評判の不正使用とは、サイト運営者の監督や関与がない状態で、第三者がページを公開することを指します。いわゆる「寄生ドメイン」「ドメイン貸し」といった行為です。

 例えば、ダイエットサプリに関する情報を、メディアが商品と無関係なクリニックサイトのドメイン下で運用していたり、カードローンの比較サイトが行政書士のサイトのドメイン下で運用していたりする場合です。メイン事業と無関係なコンテンツは、ポリシー違反になる可能性があります。

 サイト評価の不正使用は、サイト運営者と第三者が広告契約を交わしており、互いにWin-Winの関係であることが多いです。しかし、本来は時間をかけてユーザーの信頼を得て上位表示されるプロセスを省き、他社のサイト評価に便乗する形で不正にランキングを操作していることになるため、スパム行為として検索結果から消えてしまう可能性があります。

期限切れドメインの不正使用(Expired Domain Abuse)

 続いて3つ目は「期限切れドメインの不正使用」です。

 これも2024年3月に展開されたスパムアップデートの1つです。過去に他社が使っていた中古ドメインを主に検索ランキングを操作する目的で購入し、ユーザーにとって価値がないコンテンツを提供して再利用することを指します。

ドメイン貸し、中古ドメインの再利用は通用しなくなった

 中古ドメインは、過去に獲得していた外部リンクを活用できたり、ドメイン名の過去の評判を利用することで、新規ドメインで対策するより短期間で成果が得られます。本来は時間をかけてユーザーの信頼を得るプロセスを省く行為であり、また使い方によってはドメイン名やリンクをたどって流入したユーザーをだますことにもなるので、スパムとして検索結果から消えてしまう可能性があるのです。

 もし自社でそのような疑いがあるドメインがあれば、別ドメインで作り直すなどの対応をしましょう。

 最近では秋田県大館市の期限切れドメインが第三者に購入されて別サイトとして運用されていた例もあります。ドメインの管理者は無関係な第三者にドメインが渡らぬよう、最後まで責任を持って保持しましょう。

ユーザーにとって有用でないコンテンツ(Helpful Content Update)

 続いて4つ目は「ユーザーにとって有用でないコンテンツ」です。

 このアップデートは2022年8月から数回行われており、ユーザーにとって有用なコンテンツを高く評価し、有用でないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。有用でないコンテンツとは、例えば自動化で他サイトから情報を収集してまとめただけのコンテンツや、自社サイトが扱っているテーマとは無関係だが「トレンド入りしているから」という理由で取り上げているコンテンツなど、内容の薄いコンテンツを指します。

有用でないコンテンツが大量にある場合、サイト全体の評価に波及する可能性も

 もしこのような有用でないコンテンツが大量にある場合、その影響はサイト全体に波及するため、対象のコンテンツを修正したとしても数カ月は順位に反映されない可能性があります。

 こうしたコンテンツは、サイト運営者が悪意なく無意識的に作っていることがあります。もしも最近、検索経由の流入が不自然に減っていたらこの影響をうたがってみましょう。

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