総務の仕事を日々漫然と進めていると、どうしても忘れてしまいがちなことを思い出しておきたい。今回紹介するのは「総務の仕事とは、つまり何か」「総務が忘れがちな、成果を出すために必要なこと」「なぜ上司・現場に“買われる”総務でなければならないのか」という3つの心得だ。それぞれどういう意味なのか、解説していく。
7月の記事「“正しい総務”は存在しない──総務のプロが心得るべき『厳選4カ条』」では、総務パーソンに求められる心構えを紹介した。今回は、新たに3つを取り上げる。
総務の仕事は、終わりなき改善活動でもある。既存業務を見直し、もっと早く、もっと安価に、そして、仕事の目的により適切に到達するアウトプットを供給できるように改善し続けることだ。
社内の体制や従業員の求めることは、常に変化する。技術やサービスの進化も目まぐるしく、従来の業務をそのまま続けてよいはずがない。少なくとも、年に一回は見直す必要があるだろう。それを意味するのが、Credo 6.「FM is 改善」(上述の記事参照)である。総務は常に改善する人間でなければならない、ということだ。
重要なのは、業務ありきの改善ではない。その業務の存在意義までさかのぼって見直すことだ。業務改善には順番がある。「やめる、減らす、変える」である。まずはその業務が本当に必要かどうか確認する。その先に何があるのか、誰が喜ぶのか、何のために存在するのかを見直す。時代の変化によって、その業務が必要なくなる場合もある。そうなると、最大限の業務改善となるのだ。
必要と判断された場合、とこまで行えば最低限の目的が達成されるか、それも確認したい。オーバースペックというケースもある。ローデータだけ提供すればよいのに、完璧な資料を作成する必要はない。次の工程の人に、どこまであれば業務が成り立つか確認してみよう。そして、最低限必要なアウトプットを、最短距離で作り出す。最終的な理想形は、総務自ら行う必要がなくなり、システムに置き換えての自動化や、外部委託を検討することだろう。総務の仕事は終わりなき改善だ。
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