ビジネス能力・技能に関する認定試験の開発・主催を行うサーティファイ(東京都中央区)は、2024〜26年卒業予定のオンライン就活経験者を対象に実態調査を行った。その結果、調査対象者の45.5%が、自宅などで受験したオンライン試験で「何らかのカンニング」を実行したと回答したことが分かった。
オンライン試験で行ったカンニングとして、最多は「スマートフォンで検索や参考資料を見た」(104人、17.6%)だった。以降、「PCやタブレットで生成AIを使用した」(68人、11.5%)、「PCで検索や参考資料を見た」(65人、11.0%)が続く結果に。
特に生成AIを利用した不正行為は合わせて19.3%に上り、生成AIの普及により不正行為がより手軽になった可能性が示された。
「何らかのカンニングをした」学生の比率を卒業年別に比較した。2024年3月の卒業者で「何らかのカンニングをした」と答えた人は53.6%(96人)、2025年3月卒業予定者では39.4%(117人)、2026年3月卒業予定者では48.7%(56人)となった。
カンニングを行った269人のうち、62.5%(168人)が「カンニングを行った企業から内定を得た」と回答。オンライン就職活動者全体で見ると、28.4%がカンニングで内定を獲得していて、企業が不正を見抜けていない現状がうかがえた。
調査元のサーティファイは、「不正行為が見過ごされることは、公平で透明な採用活動を損ない、企業が本来採用すべき優秀な人材を見逃すリスクを高める。さらに、不正を行った応募者が社員として入社することで、企業内にコンプライアンスの問題が持ち込まれ、企業のガバナンスやブランド価値に長期的なダメージを与えるリスクが高まる」おそれがあるとコメントしている。
調査は、オンライン就職活動経験者 (2024〜26年卒業予定) を対象に、インターネットで実施した。期間は10月16〜18日、有効回答数は591人(2024年卒179人、2025年卒予定297人、2026名卒予定115人)。
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