仕事のミスを隠そうとする部下、掛けるべき「一言」「キレイごとナシ」のマネジメント論(5/5 ページ)

» 2025年01月07日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]
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感情的な部分に問題があるケース

 「どうして私が新人に説明しないといけないんですか? 私が新人のときは、こんなに手厚いフォローなんてなかったですよ」

 「それに、あいつの態度が気に食わないです。親身になって説明しても、ありがとうの一言も言いませんからね」

 このようにKさんが言うなら、問題の根は深い。Kさんに

 「ちゃんと説明しろよ。これは君のミスだぞ」

 と突き放してしまうと、問題をさらに大きくする。

 このように上司は丁寧な対応が必要だ。「ミス」と聞くと、「うっかりミス」をはじめとしたヒューマンエラーしか思い浮かばない人は多い。しかし、そんな先入観を上司が持っていると、部下は安心してミスを報告しなくなる。

 「自分のミスじゃないのに、責められるのはいつも自分だ」と思い込み、隠すようになる。

 繰り返すが、上司はミスの種類を細かく分解し、部下と一緒に考えることだ。

 「申し訳ございません。ミスが発生しました」

 部下にこう言われたら、

 「何やってんだ! またお前かよ」

 「意識が足りないんだよ。ったく!」

 と反射的に叱らず、

 「分かった。対策をしたら、ミスの発生原因を一緒に考えよう」

 と冷静に伝えよう。そうすることで、部下は安心してミスを報告できるようになる。これをキッカケに上司と部下は信頼関係を強めるだろう。もちろん部下の成長にもつながっていくはずだ。

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