仕事のミスを隠そうとする部下、掛けるべき「一言」「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/5 ページ)

» 2025年01月07日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

上司が掛けるべき「一声」とは?

 部下がミスを報告してきたとき、まず上司は「このミスは5つのタイプのどれに当てはまると思う?」と尋ねるべきだ。そうすることで部下は自分のミスの性質を理解できる。

 もし、ミス5種類についても知識不足なら、この機会に教えてあげよう。ミスなんて、なかなか起こることではない。常に5種類を頭に入れている部下なんていないだろう。問題解決力アップにもつながるため、丁寧に対話しよう。

 ヒューマンエラーによるミスなら、部下に「どうしたらこのミスを防げるか、考えてみよう」と対策を考えさせる。一緒に考える必要はない。再発防止策もレパートリーは限られている。

 しかしそれ以外のタイプのミスなら、「このミスは組織全体の問題かもしれない。一緒に考えていこう」と声をかける。

 知識やスキル不足によるミスなら、本人のみならず上司も対策を考えるべきだ。今回は他の人に依頼すべきだったのか、それとも仕事をしながら知識やスキルを身につけさせるべきだったか。本人の意向も踏まえて再発防止を考えよう。

 コミュニケーション不足によるミスなら、組織のレポートラインなどを確認しながら丁寧に問題の箇所を特定しよう。

 「Kさんから説明はなかったの?」

 「いえ、ありませんでした」

 「おかしいな、Kさんに説明しておいたのに……」

 Kさんに問いかけたところ「うっかり忘れてました」と言うなら、Kさんによるヒューマンエラーということになる。

 しかし、Kさんの「感情的な部分」に問題があるケースもある。

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