ベビー服から始まった在庫管理SaaS、3年間で顧客の流通総額は2兆円弱 大阪発の「フルカイテン」とは(3/3 ページ)

» 2025年01月22日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]
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将来的には広範なデータベースの活用も

 現状は導入ブランドごとの在庫分析にとどまっているが、今後はデータベースを活用したサービスを提供する方針だ。

 「現在は各社の売り上げと在庫を基にしたサービスですが、将来的には、当社のデータベースを統合し、AIも活用したサービスを1〜2年以内に実現したいと考えています」(田中氏)

今後の展望を語る田中CPO

 AIは学習データが多ければ多いほど、精度が高まっていく。現状の対象は既存商品に限られているというが、データベースを活用すれば新商品の在庫予想も可能になりそうだ。在庫管理の効率化を通して同社が目指すのが「世界の大量廃棄問題を解決する」こと。過剰生産や不良在庫をいかに減少させられるか、注目だ。

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


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