長引く円安の影響を受け、給与水準の高い国にワーキングホリデーに行き、外貨を稼ぐ若者が増えていることが話題になった。実際、オーストラリアの最低時給は24.1ドルで、日本円にすると2500円弱。日本の最低時給と比べると2倍以上の差がある。しかし、いざ渡航したものの仕事が見つからず、ホームレスに無償で提供する食事に日本の若者の行列ができたという報道も出ている。
こうしたなか、わざわざ外国に行くことなく、日本にいながらドルやユーロといった外貨で高い収入を得る、円安の影響を逆手に取った“越境リモートワーク”が広がっている。
この記事を書いている私もその一人だ。現在、日本で記者や編集者、ライターをする傍ら、欧米の企業と契約し、時給約30ドル、日本円で約5000円の仕事をしている。
初めは、日本にいながら外貨を稼ぐことができるなどとは思ってもいなかった。そして、初めてそうした仕事を見つけたときも「旅先での日常英会話レベルで不自由に感じることはあまりないものの、ビジネスレベルの英語には自信がないので無理だ」と諦めていた。しかし、物は試しと勢いで応募し、実際に対応してみると、求められているのは「英語力」ではなく、多くの日本人が持っているあるスキルであることに気付いたのだ。
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