「YKKのファスナー」ガチャに登場 カプセルを開けると、客の“心”もオープンか(3/3 ページ)

» 2025年02月03日 06時00分 公開
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開発では安全性を重視

 ファスナーブレスレットは15歳以上を対象とし、バックル部分は負荷がかかると外れる仕様にした。また、新生児の頭が入らない長さに設定するなど、安全性にも配慮している。アクセサリーとして使用されることを想定し、細かい部分を見直して改善を重ねた。

 販売から2カ月が経過し、売り切れの店舗も出るなど好調に推移している。特に、工場のある富山県では、YKKの認知度が高いこともあり、反響が大きかったそうだ。

売り切れの店舗も(筆者撮影)

 「トレンドのくすみカラーを採用したことで、狙い通りの世代に響いたことを実感している」と佐藤氏は手応えを語る。実際に、購入者からの評判も上々だ。

 SNSでは「推し色」の交換を求める投稿や、「YKKのファンだからほしい」というコメントが目立った。また、バックル部分の品質の高さを評価する意見も多く、パーツのみの販売を望む声も寄せられている。

photo SNSなどでの評判も上々
取り外しできるバックル部分を評価する声も多い(筆者撮影)

 同社は、今後もスマホ用のショルダーストラップなど、消費者に身近な商品を開発していくという。また、ブランドの認知度を高めるため、キッザニアでのワークショップなど、実際に消費者と触れ合う機会を増やしていく考えである。「一般消費者にもYKKを直接体感してもらえるよう、身近な商品を継続して検討していきたい」(佐藤さん)

 YKKは、ファスナーの可能性を広げながら、新たなファンの“心のファスナー”もそっと開けようとしている。

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