YKKはファスナーを使った商品を、以前から製造している。ブランドと環境に配慮した製品づくりを広く訴求するため、ファスナーのストラップなどを限定販売したほか、キッザニアで子ども向けの景品を配るなど、消費者との接点づくりを続けてきた。
しかし、YKKの認知度は中高年層に比べて若年層では高くないという。ファスナーの耐久性が向上し壊れにくくなったことで、ファスナーを意識する機会が減少しているためだ。
そこで、ファスナーブレスレットでは、若年層に人気の彩度を抑えた「くすみカラー」を採用した。くすみカラーは、「推し」のアイドルやキャラクターを象徴する「推し色」を意識した色味として、Z世代を中心に人気を集めている。
「推し色は7色で構成されることが多く、『推し活』にも使いやすいということで、今回の色を選定した」と佐藤さんは語る。開発にあたって、赤色のくすみカラーの色出しが難しく、納得のいく発色になるまで調整を何度も繰り返したという。
また、アウトドアなどで利用される同社の「樹脂カラビナ」の売り上げも後押しした。「カラビナはもともと原色で展開していたが、くすみカラーに刷新したところ、それまでにない反響が生まれた」と佐藤さんは振り返る。この経験を生かし、ファスナーブレスレットでもくすみカラーでの展開を決めた。
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