サントリーがノンアルコール飲料(以下、ノンアル)の拡大に本腰を入れる。2月5日に開催した戦略説明会において、鳥井信宏社長は「ノンアルはお酒の代替品や清涼飲料の類似品ではない」と話した。
ノンアル市場は年々拡大している。同社の推計によると、2024年の市場規模は1055億円となり、2023年比で111%、2019年比で135%となった。昨年における、サントリーのノンアル出荷数は4500万ケースを突破し、過去最高を記録した。
一方、酒類の市場規模は約3.2兆円、飲料の市場規模は約5.3兆円とはるかに巨大だ。酒類と飲料の市場規模の合計と比較すると、ノンアルの市場規模(1055億円)は約1%しかない。福本匡志氏(ビール・RTD本部 ノンアル部長)は、ノンアルの市場規模を、2030年には最低でも1400億円、将来的には酒類・飲料市場の1割となる8000億円程度まで成長させたい考えだ。
サントリー単体では、2030年にノンアルコール飲料で700億円を売り上げることを目標に掲げる。そのために同社は、今年1月にノンアル専門部署として「ノンアル部」を新設した。これまでは、ビール本部、スピリッツ本部、ワイン本部にそれぞれノンアル担当を置いていた。これらを集約し、商品開発を行う。また、ノンアルのマーケティング活動に、前年の約1.3倍となる約50億円を投資する。
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