高知駅前観光による、フルフラットシートを設けた寝台バスは3月から運行予定。座席にはフランス語で熟睡を意味する「ソメイユ・プロフォン」という名称が付いている。3月中は週1回の試験運行を行い、第1回目は3月4日高知発と3月5日東京発を予定する。
座席は通常の「着席シート時」から「フルフラット時」に変形でき、フルフラット時は上下2段構造となる。運行中に変形する予定は無く、常時フルフラットの構造にするという。幅は48センチ、長さ180センチで大柄な男性にはやや狭い構造だ。
頭部には固定式の枕があり、ブランケットを配布する。席数は最大24席だ。ちなみに、高知駅前観光は高知駅前トラベルなどと共同で「長距離夜行バスのシート構造」という名称の特許を取得している。
試験運行中はモニター価格として片道7300円と安価である。5カ月の試験運用後は片道1万4000円で通常運行を進める計画だ。現状、東京〜高知間における夜行バスの相場は1万円ほど、所要時間は11時間前後。飛行機だと1時間半、費用は1万3000円から最大で3万円程度かかる。
寝台バスの所要時間は長いが、飛行機より安い。しっかり眠れるとなれば、一定の需要が見込めそうだ。旅行や推し活で夜行バスを利用する若年層も多い。高知駅前観光の状況を見て、各社が参入する可能性は大きい。過去、筆者が『出張族が悲鳴! 都内ホテル「1万円の壁」どころか2万円台へ なぜこんなことになるのか』という記事で述べたように、都内のホテル価格はインバウンドの影響で高騰している。1万円以下で泊まれないのであれば、寝台バスで東京に向かい、夜に寝台バスで帰るという利用法も考えられる。
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