ホンダとの統合協議が打ち切りとなった日産。東京商工リサーチが発表した調査結果によると、日産グループと取引する1万3283社のうち、部品メーカーなどの1次中小サプライヤーの最新期決算は4割減益し、15%が赤字と苦戦していることが分かった。
日産グループの国内仕入先・販売先は1万3283社。このうち、資本金1億円未満の中小企業1060社の2023年度売上高合計は3兆6034億8400万円で、前期から7.3%増、2期前の前々期から16.9%増と増収が続いている。利益は最新期が1133億7400万円で、前期比では25.0%増の一方、前々期比では8.3%減少した。同条件でホンダグループの中小サプライヤー1529社を分析すると、利益は前々期比11.2%増となる1321億4300万円で明暗が分かれている。
日産グループ取引先のうち、資本金1億円以上の477社は、最新期の売上高合計が58兆7061億4800万円。前々期比で21.4%増だった。利益も4兆3573億6300万円で同69.0%増と、中小企業と比べて大企業の業績伸長が際立った。
日産グループの1次中小サプライヤーを売上高別に分類すると、最多は「10億〜50億円未満」で368社。以下は「1億〜5億円未満」(248社)、「5億〜10億円未満」(145社)が続いた。
利益別では「黒字」が84.7%、「赤字」が15.2%だった。赤字企業率は前々期(20.4%)から5.2ポイント改善したが、厳しい状況が続いている。資本金1億円以上の大企業では、最新期の赤字企業率が10.2%で、中小企業より5.0ポイント低かった。
日産グループのサプライヤーには、すでに経営が悪化している企業もある。東京商工リサーチは「サプライヤーの再編統合に向けた機運はこれまでになく高まっている」とコメントした。
オリエンタルランド、株価「4割下落」──夢の国に何が?
どうなる、ホンダ・日産連合 ヒントは「トヨタ」「鴻海」の強引さにあり?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング