学習塾の倒産が相次ぐ中で、なぜ“業界のユニクロ”がじわじわ増えているのか(5/5 ページ)

» 2025年02月20日 08時00分 公開
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2030年までに「500教室」を目指す

 コノ塾は2030年初めまでに、首都圏で500教室の展開を目指す。「学習塾教室は全国に5万近くあり、少子化で市場が1割縮小しても、まだまだ伸びる余地がある」と田辺氏は語る。

 当面は直営での出店を継続し、サービスの完成度を高める方針だ。首都圏での拡大を最優先としながら、京都・滋賀・愛知を中心に展開する学習塾「京進」(京都市)との業務提携を結ぶなど、地方展開への可能性も模索している。

photo 首都圏で500教室の展開を目指す

 課題となる認知度向上に向け、メディアを通じた情報発信も強化する。「教育は本来、とても魅力的な仕事。デジタル技術で業務を効率化することで、先生という職業を再び人気の仕事にしていきたい」と田辺氏は展望を語る。

 実際に、一度教育業界を離れた人材が「コノ塾の仕組みなら再挑戦したい」と入社するケースも出てきているという。

photo コノセル代表の田辺理氏

 デジタルとリアルの融合により、質の高い教育を手の届く価格で提供し、教育現場の働き方も変える。コノ塾が提供する学習塾モデルは、教育格差の解消と教育現場の働き方改革という、日本の教育が直面する2つの課題を解決する新たな選択肢となりつつある。

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