日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。
ファミリーマートが2月11日に発売した「濃厚チーズinファミチキ」(248円)が好調だ。発売から1週間で371万食を売り上げており、開発担当者の和田健太郎氏(商品本部 FFスイーツ部 ファストフーズグループ)によると、ファミチキフレーバーの中で過去最多の売り上げを更新したという。
濃厚チーズinファミチキの中には、チェダーチーズが入っている。冬に人気が高まるチーズを味わえる商品として開発した。和田氏によると、ファミチキの中に入れるチーズの選定に苦労したといい、商品化までに12種類の試作品を作ったそうだ。
同商品の初週売り上げは、2016年以降に発売したファミチキのフレーバー商品全36種類の中で、過去最多だという。これまで初週売り上げ1位だったのは、2016年6月に発売した「ファミチキ(甘辛味)」だ。初週で220万食を売り上げ、計画比1.4倍の販売数を記録した。和田氏によると、同年の10月には再販するほどの人気ぶりだったという。
約10年間破られなかった初週売り上げ1位を、濃厚チーズinファミチキが更新した理由について、和田氏は「冬は季節のトレンドとして濃厚な商品が人気です。加えて、昨今の食トレンドではチーズグルメが多様化しています。こうした消費者ニーズを捉えた商品だったことから、今回の好調につながったのではないでしょうか」と分析する。
併せて発売した「クリームチーズソースinクリスピーチキン」(198円)も好調で、2商品の累計販売数は527万食を突破した。冬の食トレンドを反映した限定商品が、消費者の支持を獲得したようだ。
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