【マナー】「よろしかったでしょうか?」は、なぜNGなのかビジネスクイズ工房(1/2 ページ)

» 2025年02月23日 10時00分 公開
[高田将代ITmedia]

この記事は、『入社1年目から好かれる人の敬語・話し方のビジネスマナー』(高田将代/SBクリエイティブ)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。


 よくある敬語の間違いとして挙げられるのが、「バイト言葉」です。

 バイト言葉とは、接客業などで、アルバイト店員がよく用いる表現です。みなさまも、もしかすると日常的に使っているかもしれません。

 注文の確認やお会計をしてもらうときに、「こちらのほうでよろしかったでしょうか?」というフレーズを耳にした経験があると思います。

 では、なぜこの言い方はNGなのでしょうか。

 問題点は2つあります。1つが「よろしかった」という表現です。「よろしかった」とは、「よろしい」を過去形にしたものです。『広辞苑 第七版』(岩波書店)によると、「よろしい」は「『よい』を丁寧にいう語」とあります。ですから、この言葉を使うこと自体に問題はありません。

 問題は、「よろしかった」という過去形にあります。

 過去に起こった事柄について「よろしかったでしょうか」と確認するのならともかく、現在進行していることに対して過去形で確認するのはおかしいですよね。本来は「よろしいでしょうか?」が正解になります。

(出典:ゲッティイメージズ)

 もう1つの問題点は、「〜のほう」という言葉です。「〜のほう」は、2つの選択肢がある場合の表現です。2つの似たような商品があった場合に「こちらのほうでよろしいでしょうか?」と確認を取るのであれば問題ないのですが、比較対象がないときに使うとおかしなことになります。相手に違和感を抱かせないためにも、確認をとる場合は、「こちらでよろしいでしょうか?」とシンプルに伝えるようにしましょう。

 バイト言葉には、ほかにも誤った敬語表現があります。つい使いがちなフレーズと正しい言い方を次に載せますので、参考にしてください。

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