板ばさみのストレス? 職場・上司への不満、「40代」が最も高く

» 2025年02月27日 13時30分 公開
[サトウナナミITmedia]

 職場、上司、仕事への不満が最も多い年代は40代――。コンサルティング会社のスコラ・コンサルト(東京都品川区)が実施した「組織に関するアンケート調査」から、そんな結果が明らかになった。40代の不満が最も多い理由とは?

photo 職場、上司、仕事への不満が最も多い年代は40代。そのワケは? 写真はイメージ(ゲッティイメージズ)

職場への不満

 職場への不満について、年代別で合計ポイント(各選択肢のパーセンテージの合計)を算出した。その結果、20代は148.9ポイント、30代は186.5ポイント、40代は213.2ポイント、50代は185.5ポイント、60代は167.0ポイントとなり、40代における不満の回答が最も多かった。

 40代の回答の上位は「一部の人に業務が集中している」(26.7%)、「社員のそれぞれの仕事が手いっぱいで余裕がない」(22.9%)、「仕事を怠ける、サボる社員がいる」(20.4%)となった。「一部の人に業務が集中している」は全体においても特に多い傾向が見られ、幅広い年代で不満に思っている人が多いと明らかになった。

photo 現在の職場への不満(スコラ・コンサルト調べ)

直属の上司に対する不満

 直属の上司に対する不満については、上位10項目のうち7項目で、40代の回答が最も多い結果に。回答の合計ポイントは、20代は139.4ポイント、30代は168.9ポイント、40代は194.7ポイント、50代は168.2ポイント、60代は177.3ポイントとなり、職場への不満同様に40代の不満の回答が最も多かった。

 40代の回答の上位は「部下への仕事の配分が適切でない」(16.9%)、「上の役職者の顔色ばかりを気にしている」(15.9%)、「部下への教育や助言が不十分」(15.9%)となった。

photo 直属の上司への不満(スコラ・コンサルト調べ)

現在の仕事への不満

 現在の仕事への不満についても、40代の不満の回答が最も多い結果となった。合計ポイントは、20代は160.6ポイント、30代は188.0ポイント、40代は212.8ポイント、50代は185.2ポイント、60代は138.7ポイント。

 40代の回答の上位は「仕事の負担やストレス、プレッシャーが大きすぎる」(27.4%)、「仕事に必要なリソース(人、モノ、金)が不足している」(26.8%)、「仕事の進め方が非効率的すぎる」(19.8%)となった。

 「仕事の負担やストレス、プレッシャーが大きすぎる」はどの年代でも比較的高い傾向が見られた一方、60代では13.5%と2割以下にとどまった。上位10項目のうち7項目で、40代の回答が最も多い結果となった。

photo 現在の仕事への不満(スコラ・コンサルト調べ)

40代の不満、なぜ高い?

 40代は仕事において高い不満や負荷を抱えていることが明らかになった。

 その理由について、スコラ・コンサルトは「現代社会では、上の世代である50〜60代の『昭和の価値観』(仕事優先・会社中心)と、下の世代である20〜30代が重視する『令和の価値観』(ワークライフバランス重視・個の尊重)が大きく乖離している」と指摘。「40代は異なる価値観の狭間に立たされ、どちらの価値観も分からなくはないが、どちらにも完全に共感できないという、どっちつかずのジレンマを抱え込んでいるように見える」とコメントしている。

 調査は2024年10月18〜22日、11月14〜18日にインターネットで実施。6186人(一般職3771人、管理職1600人、役員815人)から回答を得た。

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