「Gemini Deep Research」は、有料プランのユーザー向けに提供。画面左上のモデルセレクタで「1.5 Pro with Deep Research」を選んで調査内容を送信すると、まずは「リサーチ計画」として、どんなトピックを調べるのかの一覧が出力される。OpenAI Deep Researchのようにあれこれ聞かれるのではなく、提案されたものを確認するだけなので楽だ。
リサーチ計画に問題がなければ「リサーチを開始」をクリックすれば調査が開始される。もし追加したいトピックがある場合などは、「リサーチ計画を編集」を選び、チャット上で指示すれば計画を修正できる。
出力までの時間はOpenAI Deep Researchより少し短い程度。レポートのボリュームはOpenAIのものよりコンパクトだが、さまざまなトピックがバランスよく盛り込まれている。表組みで情報がまとめられている箇所も多く、こまごまとしたデータを多く扱う場合には使い勝手がよい。
また、出力結果をワンクリックでGoogleドキュメントに保存できる手軽さもGoogle系サービスならではの魅力だ。
AI検索ツールのGensparkも、有料プラン向けの機能として「Genspark Deep Research」を提供。トップページのアイコンから調査用のページに移動できる。こちらもGeminiと同様に、調査内容を送信すると、まずリサーチ計画が提案されるスタイル。
出力結果のボリューム感はおおむねGeminiと同程度になることが多く、数字の扱いにも比較的強い印象。関連動画がピックアップされる点も便利だ。
難点は出力までの時間の長さだ。レポートが完成するまでにGeminiの3倍近い時間がかかるケースもあり、すぐに知りたいことを調査したい場合にはストレスを感じる。
参照ソース数が多く、表示されるリサーチのプロセスを見ても非常にていねいな調査が行われている様子がうかがえるものの、最終的に出力されるレポートの精度はGeminiと大差ない点も何とも歯がゆい。
AI検索の定番、PerplexityからもDeep Researchが登場している。無料のプランでも1日5回までは利用可能だ。
ここまでに紹介した3サービスとの違いは、最初にリサーチ計画の確認が行われないこと。調査内容を送信するとすぐにリサーチが開始される。
レポートの内容はGeminiなどに比べると軽めになるものの、Perplexityで通常のAI検索モードを使った場合と比べると情報量はかなり増える。出力までの時間もおおむね5分以内と短いので、軽い調査を手軽に行うツールとして重宝する。
そして、xAIも、新モデル「Grok 3」のリリースにあわせて「Deep Search」の名称で同様のサービスを提供開始。X(旧Twitter)のメニュー内から現時点では無料で利用できる。
こちらも出力される情報は軽めだが、出力時間がともかく短いのことが魅力。内容によっては1分程度で完了するので、たくさんのトピックを次々に調べたいときには便利だ。
なお、Grokには独立したWebアプリやモバイルアプリも提供されているが、Xから利用できるものとは履歴やアカウント情報が同期されない。履歴が分散すると使い勝手が悪くなるので、普段利用するものをどちらかに決めておいたほうがよさそうだ。
「AIに聞くのが面倒」と思う人ほど、ChatGPTデスクトップアプリを活用すべき理由
ただのフォルダじゃない! ChatGPT「プロジェクト」機能の使いこなし術
AI検索「SearchGPT」リニューアル Google検索いよいよ不要に……?
フリー画像がどれもピンとこない……カンタンに使える画像生成AI「Adobe Firefly」活用法
生成AIで文章校正 精度を高めるプロンプトのコツは?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング