日立ソリューションズ(東京都品川区)は、社員が時間単位で社内副業できる「社内向け副業マッチングサービス」を3月13日より提供開始すると発表した。
人材の流動化が進む中、労働力不足を補いつつ、若年層からエルダー層まで幅広い社員のスキル開発につながる社内副業に関心を寄せる企業が増えている。しかし、ワークシェアや育成機会としての活用が期待される一方で、運用面においては「社員が持つスキルの共有方法」「副業への評価方法」「人事部門の業務負担の増加」といった課題が浮き彫りとなっている。
本サービスでは、社員が業務経験や自己研鑽を通じて培ったスキルを自由に登録できる仕組みを採用している。副業を依頼したい部署は、AIが支援する情報検索により、該当スキルを有する社員を見つけて相談できる。さらに、依頼から実施、評価までを本サービス内で完結できるため、人事部門の運用負担の軽減が見込まれる。
社員は部署を異動することなく、スキルや経験を活かす機会を得られる。また、マッチングが成立した際に、スキル提供者へインセンティブを支給するなど、柔軟な活用方法も検討可能だ。
企業は社内副業の実現を通して、社員のモチベーション向上など、従業員体験(EX)の向上を図れる。また、社員の強みを活かしたワークシェアを促進することで、全社的な生産性向上も期待されている。
同社は、2024年9月から半年間かけて、全社員を対象に本サービスの検証を実施。「業務効率化の評価」「副業対応者のモチベーション向上」を確認した。今後は「副業内容を社内に公開して募集する形式への対応などサービス拡充を続ける」とコメントした。
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