「100円コーヒー」のヒットに続け セブンが始めた「紅茶マシン」は、ファミマと何が違うのか(1/3 ページ)

» 2025年04月12日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


 セブン-イレブンが店頭コーヒーサービス「セブンカフェ」を導入してから久しい。セブンカフェは2013年1月に展開を開始し、同年9月に全店への導入を完了。同様のサービスは2011年開始のローソン、翌2012年開始のファミマが先手を打っていたが、セブンは導入の速さで差を付けた。

 今般、セブンは新たに紅茶を販売する「セブンカフェ ティー」を本格的に展開する方針だ。2027年2月までに1万店舗への導入を目指す。女性や若年層の間で紅茶人気が続く昨今、新たな需要を呼び込む狙いがあるのだろう。セブンカフェ ティーの可能性を分析していく。

セブンが新たに「紅茶」を店頭で売り出す(出所:ゲッティイメージズ)

茶葉は3種類、アイスティーも提供

 カップを購入し、レジ横のマシンにセットして飲み物を注ぐセブンカフェではホット/アイスコーヒーの他、キリマンジャロブレンド、カフェラテなどを提供している。導入当初、レギュラーサイズのコーヒーは100円(現在は120円)。「100円で本格的なコーヒーを楽しめる」と話題になった。

 スターバックスやドトールといったカフェチェーンと比較して、圧倒的に安い点が消費者に受けたのだ。とはいえセブンカフェ導入後も大手カフェチェーンの店舗数は増えている。他の市場とバッティングしたわけではなく、新たな需要を創出した成功事例といえる。

 セブンは新たに紅茶の提供を進めようとしている。セブンカフェ ティーという名称で、2月末時点では埼玉県を中心とした約90のテスト店舗で展開する。Rサイズの「ホットティー」はコーヒーと同じく120円、Lサイズは180円だ。

 アイスティーもあり、ミルクティーもアイスとホットの両方を提供する。茶葉はアールグレイ、アッサムブレンド、ダージリンブレンドの3種類から選べる(ミルクティーは前者2つ)。

茶葉は3種類を用意する(出所:セブン‐イレブン・ジャパンプレスリリース)
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