調査会社のリサーチアンドマーケッツ(アイルランド)は3月31日、物流におけるスマートラベル市場レポートを公開した。
同レポートでは、物流において使用されるスマートラベルソリューションの市場を調査。ハードウェア、ソフトウェア、サービスを含むスマートラベルソリューションの総市場価値は2024年に1120万ユーロと推定され、その後年平均成長率(CAGR)75%で成長し、2029年には1億8160万ユーロに達すると予測されている。
スマートラベルは、物流における荷物、ロールケージ、パレット、木箱、その他の小物に取り付けるよう設計され、従来の配送ラベルとGPS追跡デバイスを組み合わせた新しいカテゴリーの追跡デバイス。RFIDやBluetoothなどの他のテクノロジーは数年前から使用されており、小型GPSトラッカーも10年以上前から使用されているが、ここ数年で一部の企業がGPS追跡デバイスのテクノロジーと配送ラベルの小さなフットプリントを組み合わせたソリューションを開発した。その結果、世界中でアイテムレベルの追跡をほぼリアルタイムで行うことができるスマートラベルが普及しつつある。
複数の企業がスマートラベルソリューションを開発しており、すでに製品を発売している企業もある。大手ソリューションプロバイダーは2024年中に数万台を出荷し、数年後には複数のソリューションプロバイダーからの年間出荷台数が100万台を超えると予想されている。
市場は今後5年間で急速に成長すると見込まれており、2029年までに140%のCAGRで成長し、スマートラベルの年間出荷数は3180万個に達すると予測されている。
ほとんどのスマートラベルは使い捨てであり数週間しかもたないバッテリーを使用しているため、アクティブにデータを転送しているデバイスの数は年間の出荷数よりも大幅に少ない。2024年末時点でアクティブなスマートラベルユニットは3万個と推定されているが、2029年末までに270万台に達すると予測されている。
スマートラベルソリューションを提供する主要企業には、イスラエルのSensos、英国のReelables、ドイツのBOX ID、Giesecke+Devrient、オランダのSODAQ、米国のMoeco、AT&T、Trackonomy Systems、Tag-N-Trac、Roambee、Qualcommなどがある。LoRaWANスマートラベルを提供する企業には、米国のOnAsset Intelligence、スイスのTruvami、中国のRAKwireless、英国のTrackpacなどがある。日本の京セラとフランスのLinxensは、Sigfox技術に基づくスマートラベルを提供している。
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