ITシステムの運用担当者の9割が、運用管理業務における課題を感じている――。こうした結果が、運用管理ツールの開発・保守などを手掛けるアトミテック(東京都港区)の調査で分かった。一方で、現場で7割がAI活用を進めていることも判明した。
具体的にどのような課題感を抱いているのか。AIをどのように活用しているのか。
「自社のITシステム運用体制が他社と比べて妥当なのか分からない」といった現場の声を受け、同社が3月、全国のITシステム運用担当者503人を対象にWebアンケート調査を実施した。
調査の結果、回答者の92.2%が「運用業務に課題を感じている」と回答。特に「人員不足」(51.3%)や「スキル不足」(44.5%)といった人的リソースの問題が最も大きな課題として浮き彫りになった。
「運用管理コストの削減」(38.2%)、「セキュリティ/リスク管理」(33.2%)といったコスト圧力やセキュリティへの懸念も上位に挙がった。
こうした課題感を抱える中、現場ではAIを活用した取り組みが広がっている。調査の結果、75.0%がすでにAIを運用業務に活用していることが分かった。
AIの活用事例は、「インシデントの自動分類・振り分け」「障害原因の分析・特定」「異常検知・予兆検知」――などが挙がった。
その他、87.3%がAIの導入による効果に期待を寄せており、特に「人的ミスの削減」(58.8%)や「対応時間の短縮」(52.1%)といった業務効率化への期待度が高い様子がうかがえる。
一方で、88.1%がAI導入に課題を感じていることも分かった。「AIの判断の信頼性に不安がある」(36.8%)、「効果の測定が難しい」(36.0%)、「導入コストが高い」(34.2%)――といった意見が上位に並び、AIの「ブラックボックス化」が障壁の一因となっている様子が見て取れる。
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