アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。
Q.資格取得の勉強をしていますが、時間の確保やモチベーション維持に苦労しています。生成AIで楽しく効率的に学ぶ方法はありますか?
リスキリングの重要性が叫ばれる中、スキルアップを目指して資格勉強などに励むビジネスパーソンも多いだろう。生成AIを使えば、より勉強がはかどるはずだ。
2025年2月にリリースされたClaude 3.7 Sonnetは、テキストで指示するだけでWebアプリやゲームを簡単に作成できる。これを利用すれば、オリジナルの内容を反映した自分だけの学習アプリを作成することが可能だ。
ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。
今回は、自分で勉強した際のノートを元に、AI関連の資格試験「G検定」向けの確認問題を出題するアプリを作成する。元となるファイルには、手書きノートアプリで作成した約30ページのノートをPDF化したものを使用した。
学習内容を整理するために「自分さえ読めればよい」という感覚で作成した殴り書きのノートだが、Claudeではかなり乱雑な手書き文字も認識される。ただし、明らかに解読不可能な箇所については修正してからアップするのがいいだろう。
なお、PDFのページ数が多いとClaudeのサイズ制限を超えてしまう場合があるため、大量のノートを元に作成したいときは、単元ごとなどに分割してアプリ化するのがよさそうだ。
まずはアプリの基本的な仕様を確認するため、10問だけ作成する。ファイルをアップロードして、どんなアプリを作りたいかを簡単に指示するだけでよい。
【プロンプト】
アップロードしたPDFは「G検定」の学習ノートです。このファイルの内容を元に、内容理解を問う4択式のクイズアプリを作ってください。
自分で作成したノートの記載内容は間違っている可能性もあるため、その場合は適宜修正するように指示した。また、ノートに書かれていない内容についても、関連分野や試験の出題範囲であれば出題されるようにしている。
プロンプトを送信すると画面右側にコンポーネントが現れ、コードが出力されていく。
作成されたアプリは、そのままClaude上で実行が可能。右上のスイッチを「プレビュー」に切り替えるとアプリの画面が現れる。
プロンプトでは最低限の機能しか指定していないにもかかわらず、現在の回答数を示すバーが表示されたり、正解と不正解の選択肢が色分けされたりと、指示にはない機能も実装されている。「ユーザーの指示をもとに、どうすれば使い勝手がよくなるかを考えて作ってくれる」という印象だ。
このままでも実際の学習で問題なく使えるレベルだ。より自分好みにするために、さらにブラッシュアップしていきたい。
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