万博の熱気、経済に届かず 沖縄との差が示す“地域格差”のいま(1/3 ページ)

» 2025年06月18日 14時20分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 2025年大阪・関西万博が開催中にもかかわらず、近畿は景況感の盛り上がりがいま一つ−。こんな実態が内閣府の5月の景気ウォッチャー調査で浮き彫りになった。対照的なのは、7月25日にテーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」が本格オープンする沖縄で、景況感は全国トップ。万博期間はあと約4カ月、近畿は“地域格差”をはね返せるのか。

photo ジャングリア沖縄についておこなわれた記者会見=今年1月28日、東京都千代田区(酒井真大撮影)

 景気ウォッチャー調査は、景気を「良い」と感じている人と「悪い」と感じている人のどちらが多いかを毎月調べるアンケート。大阪出身で、1970年万博開催の立役者でもあった作家、堺屋太一氏が旧経済企画庁(現内閣府)長官だった2000年、導入を主導した。

 日本全体と国内12地域ごとに出す結果は「街角景気」と呼ばれ、景気に関する動きを観察できる立場の人たち(景気ウォッチャー)の「肌感覚」を調べる。

 対象はタクシー運転手や小売店の店主、中小企業の経営者、百貨店やスーパーの従業員、レストランのスタッフら約2千人。彼らが3カ月前と比べた景気の現状についてのとらえ方を数値化したのが「現状判断指数」で、50を上回れば景気が良いとされる。

       1|2|3 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR