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「聴く力」がないリーダーたち 部下に話が伝わらない原因は?(4/4 ページ)

» 2025年06月27日 07時00分 公開
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相手の期待に沿った「話し方」をする

 さて、今回は「傾聴」がテーマではありますが、最後に少しだけ「話す」方のテクニックにも触れさせてください。紹介するのは、グライスの4つのルール「協調の原理」。話しているとき、聞いている方は以下の4つを期待している、というものです。

質:真実を望み、適切な根拠がないことを言わない

量:自分がその時点で初めて知る情報を望み、必要以上の情報を与えない

関係:こちらに関係がある内容と論理的な流れがあること

様式:適度に簡潔に、順序立てて明瞭に話すこと

 要するに、うそをつかないで、話題に沿った話をし、長すぎず、短すぎず、順序良く簡潔に話すということです。

 当たり前と言えば当たり前。しかし、これも自分本位になってしまうと容易に崩れてしまうものです。興味がない話を延々と聞かされることほど、苦痛なこともないでしょう。ですが、知らず知らずのうちに相手に行ってはいませんか?

 相手をどれだけ理解し、また理解しようとし、尊重し合うか。リーダーにおいて必要な「傾聴」とは、自分自身だけでなく、チームメンバー一人一人の声に耳を傾け、共に成長し、目標に向かって歩んでいくことだと考えます。

 異なる視点や感受性を認識し、受け入れることで、私たちはより深いつながりを築くことができます。それこそが私たちが人として成長し、より豊かな人間関係を築くためのカギなのです。

著者プロフィール:田中拓也

大手印刷会社でWebディレクターとしてキャリアをスタート。以降、ゲーム・エンタメ企業や八百屋系EC企業でデザイン責任者を務めた後、ITソリューション企業にてUXデザイナーとして、多様な業界(教育、HR、業務システムなど)のプロジェクトに従事。並行して、ワークショップデザイナーとしても活動を広げ、実践的な共創の場づくりに注力。2021年よりグッドパッチにDesign Strategistとして参画。UXデザインの専門性を生かし、事業開発やプロジェクトマネジメントを通じて、クライアントの価値創出を支援している。


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