ハンディエアの開発には約6カ月を要した。同社の他製品と比較すると短期間の開発で、「洗浄力」と「携帯性」の両立にこだわったという。ケルヒャーとして満足できる洗浄性能を確保しつつ、片手で持ち運べるサイズ感と軽さを実現する必要があった。
同じモバイル洗浄機の「ハンディジェット」は、最大許容圧力2.4MPaでパワーを重視し、主にマンションユーザーのベランダや車の清掃を想定する。一方、ハンディエアは1.5MPaと洗浄力では劣るものの、折りたたみ機構により携帯性を追求し、外出先での使用に特化。家庭用プロダクト部の本田圭悟さんは「パワーか携帯性のどちらを重視するかで使い分けてほしい」と説明する。
小型化に伴う部品配置の最適化や、バッテリー駆動でありながら安定した水圧を維持するための新しいポンプセットの開発が課題となった。また、折りたたみ式を採用したことで内部配線も複雑化し、サンプル段階では接続不良も起きた。「置いていたら、いきなり動き出すこともあった」と本田さんは振り返る。
さらに、近年モバイルバッテリーの発火事故が相次いでいることもあり、リチウムイオン電池の安全性にも注意を払った。業務用の高圧洗浄機で培った高い品質基準を家庭用製品にも適用し、「毎日のように中国の生産拠点と会議を重ね、安全なものを届けることを最優先にしている」と東郷さんは説明する。
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