ローソン、「災害時専用おにぎり」訓練 全国への展開目指す

[ITmedia]

　ローソンは8月26日、店内の厨房を活用した「災害時専用おにぎり」の作成訓練を「ローソン久が原一丁目店」（東京都大田区）で実施した。有事の際にも、利用客に食品を提供できるようにする。

「災害時専用おにぎり」の作成訓練を実施した（同社提供、以下同）

　同社の店内調理「まちかど厨房」で通常販売しているおにぎりと異なり、ノリや具材を一切使わないシンプルなものにする。塩などの味付けを行わない理由について、同社の広報担当者は「他のおかずや、カレーなどと一緒に食べることも想定している」と説明した。

　まちかど厨房で通常販売しているおにぎりは、厨房で専用の製造器で作っており、現在約2300店で販売している。災害時専用おにぎりは、専用の製造器を使わないため、まちかど厨房導入店全店（全国約9600店）で作れるという。

災害時専用メニュー「災害時おにぎり」

　有事の際は、おにぎりや弁当などの製造工場の被災や道路寸断などで、店舗へ商品が配送できなくなる場合がある。ローソンは2011年の東日本大震災時、店舗への商品供給が滞る中、店内厨房を活用して商品提供を続けた。

　今回、オペレーションや衛生管理などの課題を解決したため訓練に至ったという。店舗オペレーションや利用者の意見を踏まえて、全国のまちかど厨房導入店への展開を目指す。