ワークマン、リカバリーウェアを200万着販売 「ビビってたくさん作らず」から大規模展開へ

» 2025年09月03日 12時04分 公開
[米倉志保ITmedia]

 ワークマン(群馬県伊勢崎市)は9月1日、リカバリーウェア「MEDIHEAL(メディヒール)」を、2025年の秋冬シーズンに24アイテム、合計200万着販売すると発表した。ターゲット層を従来の作業客に加えて一般客にも拡大し、前年同期比で10倍の販売計画を立てた。

リカバリーウェア「MEDIHEAL(メディヒール)」(編集部撮影、以下同)

 MEDIHEALは、遠赤外線による血行促進作用で、疲労や筋肉のコリを改善を目的としたリカバリーウェアだ。医薬品や医療機器などの品質や安全性などについて定めた法律(薬機法)に基づき、人体へのリスクが最も低い区分にあたる「一般医療機器」として認められている。

 競合製品が贈答用として1万円以上で販売されるケースが多い中、3800円の価格設定で「自分用に気軽に試してみたい」というニーズに対応し、大衆化を進める。安さの理由については、大量生産であることや、工場閑散期に集中生産していること、CMなどの広告宣伝費をかけていないことなどを挙げた。

 ワークマンは2021年から作業客向けに販売を開始し、2025年春夏シーズンまでに累計170万着を販売してきた。これまで大量生産してこなかった理由について同社は「効果の感じ方には多少個人差が出るため」と説明。土屋哲雄専務は、「ワークマンの悪いところは、ビビってたくさん作ってこなかったこと」だと話した。

発表会では新ブランドアンバサダー武井壮氏が登場

 SNSでの口コミやリピート購入が増加したことを受け、今回初めて大規模な販促に踏み切る。2025年秋冬シーズンで34億円、2026年春夏シーズンで51億円の売り上げを目指す。

 販促施策として、全店1063店舗の入り口正面にMEDIHEALの特設売り場を設ける。1日当たり18万人の来店客の目に触れることになり、店舗奥での陳列よりも、10倍以上の販売増が見込めるという。

 また9月2日からは、東京ソラマチ店(東京都墨田区)や、ららぽーと甲子園店(兵庫県西宮市)、イオンモール福岡店(福岡県粕屋町)などの売り上げが大きい5店舗を、健康をイメージした緑色にラッピングしてアピールする。

5店舗を緑色にラッピングする(出所:プレスリリース)

 さらに秋冬シーズン中に3回、全国で毎回2400万部を発行している折込チラシのトップ欄でもMEDIHEALシリーズを訴求する。現在の購入層は50代を中心に40代、30代へ広がっており、チラシを通じて疲労感の強い高年齢層にも利用を広げたい考えだ。

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