この記事は、『生成AI最速仕事術』(たてばやし淳著、かんき出版)に掲載された内容に、かんき出版による加筆と、ITmedia ビジネスオンラインによる編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
文字起こしをするのも内容をまとめるのも面倒で手のかかる「議事録」。ですが、『生成AI最速仕事術』の著者・たてばやし淳氏は「AIを使えば、音声や手書きのメモなどを読み込ませるだけであっという間に“完成度の高い議事録”が出来上がります。前回の議事録を照らし合わせて今回の進捗のポイントをまとめることも簡単です」と言います。そんな「議事録を生成AIに丸投げ」する方法について聞きました。
要望や条件をAIに伝えるための指示文のことをプロンプトといいます。この指示文一つで、AIが出してくる結果の質は大きく変わります。よく使うプロンプトは、基本的な部分をコピペで使えるようにしておけば、繰り返し行うルーチン作業を半自動化することが可能になります。
議事録のフォーマットや条件などでは、毎回同じ要素を記載します。例えば、次のような文面をプロンプトに入力します。
【プロンプト例:固定部分】
議事録を執筆してください。
# 条件
そしてこの後に、会議の録音を文字起こししたテキストをそのままコピーして貼り付ければOKです。この後半部分は毎回自分で入力する必要がある「可変部分」です。
これだけでもかなり効率がアップしますが、さらに、「可変部分」を効率的に、ラクに、爆速で入力する方法を紹介します。
可変部分の入力方法として特に効果的な3つの手法を詳しく解説します。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて最適な方法を選択することで、業務効率をさらに高めることができるでしょう。
最も手軽なのが、箇条書きで要点を「書きなぐる」ことです。この方法の最大の利点は、文章構成や文法を気にせず、思い付いた順に情報を書き出せることにあります。
例えば、先ほどの会議内容を箇条書きで入力する場合は、下記のように項目ごとに簡潔に書き出すだけです。
【プロンプト例】
# 会議内容
これだけで、ChatGPTはこれをもとに構造化された議事録を作成します。
音声入力とは、マイクに向かって話すだけで、アプリが文章に書き起こして入力してくれる機能のことです。喋る速度は、手書きやタイピングの4倍以上の速度があるといわれています。音声入力を活用することで、プロンプトの後半部分を高速で、ラクに、大量に入力できます。
また、移動中や資料を確認しながらなど、キーボードが使えない状況でも入力が可能になります。
例えば、次のように音声で入力することができます。
先週の進捗共有の内容をまとめます。3月末までに完了予定だった開発作業に遅れが生じており、スケジュール調整が必要です。また、予算面では当初の見積もりを超過し、追加で約10万円の開発コストが発生する見込みです。社内イベントについては3月15日か16日での開催を検討中で、会場の確保状況を至急確認する必要があります。担当者割り当てとしては、資料作成と会場レイアウトの決定が残っています。今月末までに検討案を提出し、翌週の定例会議で最終決定する予定です。
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