「俺の言う通りやれば結果は出る」→高まる部下の“やらされ”感 強引すぎるリーダーを変えた役員のアドバイスとは(1/4 ページ)

» 2025年09月11日 05時00分 公開
[ITmedia]

 組織でリーダーシップを発揮するために大切なこととは――。

 世界で活躍するための日本人的グローバルリーダーの育成に取り組む、一般社団法人日本リーダーズ学会代表理事の嶋津良智さんに話を聞いた。

リーダーシップを発揮するために何が必要なのか(出所:ゲッティイメージズ)

――リーダー育成に力を入れるようになった背景は?

 正直に言うと、私は新卒時の就職活動で全くうまくいかず、ようやく1社だけ内定をもらって営業会社に入りました。でも、実はその時まで「営業だけは絶対にやりたくない」と思っていたんですよ。人見知りも激しく、上がり症で……。正直、向いていないと自分で思っていました。

 ただ、その会社でたった1人、人生を変えるようなリーダーと出会ったんです。その人はすごく変わった人でしたが、なぜか彼のもとに行くと、人がどんどん成長していくんです。その経験から「誰と出会うかで人生は変わる」「育てる側が良ければ、社会は変わる」と心から信じるようになりました。

――そのリーダーの何が印象的だったのでしょうか?

 一番は“ギブの精神”ですね。自分を犠牲にしてでも「なんとかこの部下を育ててやろう」という想いが強かった。人生って、10与えて9は与え損。でも、残りの1が9を補ってあまりある価値を生む。それを信じて行動し続けられるのが、本物のリーダーだと思います。

 ちなみにその方、今も独身で還暦を迎えられたのですが、お祝いにはなんと40〜50人が集まったんですよ。それだけ人に愛されるキャラクターなんでしょうね。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR