――リーダーに必要な資質とは何でしょうか?
私はリーダーには4つの責任があると伝えています。
結果責任:自分の役割に対して結果を出すこと
説明責任:その結果や決断についてメンバーにしっかり説明すること
育成責任:部下を育てる責任
成長責任:自分自身を常に成長させ続けること
「社員の成長を通して結果を出す」――。これが、リーダーのたったひとつの仕事です。結果だけ出していれば良いというのはナンセンス。社員が育つことで組織も強くなるのです。
――時代によってリーダー像も変わってきたと思いますが、どのように考えてますか?
めちゃくちゃ変わりましたよ。昭和の時代は「ライフ・イン・ワーク」、つまり人生の中心に仕事がある時代。その後、平成でワークライフバランスが叫ばれるようになり、令和は「ワーク・イン・ライフ」、仕事は人生の一部にすぎません。だからこそ、今の時代に合ったマネジメントが求められます。
一律に同じような指導をしても、部下から最高のパフォーマンスは引き出せません。10人いれば10通りの育成が必要。公平に扱うとは「全員に同じように接すること」ではなく、「一人ひとりに合った接し方をすること」だと私は考えています。
――1人のリーダーが見るべき部下の人数はどのくらいが適正だと考えますか?
私の考えでは、丁寧に育成まで含めて向き合えるのは7人までですね。ただし、AIの力をうまく使えば、1人で100人を見る時代も近いと思っています。例えば、自分の価値観や考え方をAIに搭載し、部下の壁打ち相手として使う。上司に聞かなくても自律的に成長できるような仕組みが、技術で可能になってきています。
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