問い合わせ対応の効率化やコスト削減を目的に、企業ではチャットボットやFAQページといった「自己解決チャネル」の導入が進んでいる。ユーザーが自己解決できるチャネルを作ることは、企業にとって問い合わせへの対応工数を減らすだけでなく、顧客満足度の向上や企業全体の信頼構築にも直結する。一方で、「結局は人に問い合わせた」「探し方が分かりにくい」といった声もあるのが現状だ。
ユーザーはどのような場面で自己解決チャネルを試し、どのような理由で人に問い合わせるのか。法人向けSaaSを提供するラクス(東京都渋谷区)が調査を実施した。
商品やサービスに関する疑問や困りごとを自己解決しようとするとき、ユーザーがまず使うチャネルは「公式サイトのFAQページやヘルプ・ガイドページ」(44.3%)で、約半数を占めた。その際の解決率は69.1%だった。
前問で「解決できた」と回答した人に対し、解決できたとき、特に「良かった」と感じたポイントを聞いた。「チャットボット」「公式サイトのFAQページヘルプ・ガイドページ」では、いずれも「非対面での手軽さ」と「ストレスなく即時解決できる」点が評価されているようだ。
「解決できなかった」と回答した人に対し、その理由を尋ねた。全チャネルとも1位が「必要な情報自体が存在しない」、2位が「自分のケースに当てはまらなかった」という結果に。情報の網羅性に課題があること、汎用的な回答だけでは対応しきれない個別の事情への適応力が不足していることが浮き彫りとなった。
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