この記事は、『生成AI最速仕事術』(たてばやし淳著、かんき出版)に掲載された内容に、かんき出版による加筆と、ITmedia ビジネスオンラインによる編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。
ビジネスを行ううえで欠かせないデータ分析は、慣れるまではなかなか難しく時間がかかるもの。ですが、生成AIを活用すれば、前年同期比や上位10商品の構成比分析、月次推移の折れ線グラフなど基本的な分析だけでなく、改善策・施策アイデアやデータに基づくグラフの作成までしてくれます。
日次の売り上げデータを分析して、経営層へ報告する資料を作らなければならない……。そんなときは、ChatGPTにデータ分析を手伝わせることができます。
売り上げデータをExcelやCSV形式でChatGPTに読み込ませると、前年同期比や上位10商品の構成比分析、月次推移の折れ線グラフなど、基本的な分析を自動で実行してくれます。さらに、単なるデータの羅列ではなく、「A商品の売り上げが先月比120%と急成長している」といった具体的な気付きを文章で示してくれるため、状況把握が素早くできます。
以下は、日次・月次のデータ分析をChatGPTに依頼する際のプロンプト(要望や条件をAIに伝えるための指示文)のテンプレートです。固定部分はそのまま使い回し、可変部分にデータを貼り付けるだけでOKです。
以下の要件に沿って売上データの分析を行ってください。
# 条件(固定部分)
# 分析対象データ(可変部分)
{{ExcelやCSVファイルをアップロードするか、表をコピペする}}
このようなプロンプトの型を使うと、たとえば下記のような回答が出力されます。
以下は売上合計の多い順で並べた商品です:
商品名 売上合計(円)
サンドイッチ 139,050
ケーキ 117,500
パスタ 113,800
コーヒー 105,000
紅茶 95,400
以下のような観点での改善が考えられます:
1.売れ筋商品の強化
→「 サンドイッチ」「ケーキ」は継続して人気。セットメニュー展開やバリエーション追加が有効。
2.曜日別・時間帯分析の導入
→ 日別ではなく曜日ごとの傾向や、ランチ・カフェタイムでの人気メニューを分析すると、販促が打ちやすい。
3.売り上げが低い日の要因分析
→ 売り上げが落ちている日が特定できれば、天気・イベント等の外部要因と照らして改善できる可能性あり。
4.定番×限定メニュー戦略
→ 安定的な人気商品(コーヒーなど)に、限定商品を併せて販売促進。
ChatGPTが売り上げデータを分析し、週次推移や商品カテゴリー別の分析、トレンド予測と具体的な示唆を提供しています。上記のプロンプトをそのままコピペし、必要に応じて「上位○商品の売上構成比」といった項目に変更し、貼り付けるデータも差し替えて利用する形がおすすめです。
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