そんな「悲運」が心に響くのか、地域の人々が廃線跡を活用するケースは多い。サクラの名所で知られる尾関山公園(三次市)近くの旧尾関山駅では、専用フレームに固定した電動アシスト自転車をこいで廃線跡を進む「さくらサイクル」(3〜11月運行)が人気だ。トンネル内を走ったり、鉄橋の手前まで近づけたりと楽しさいっぱい。
トンネルの間の地上約20メートルにホームがあり「天空の駅」として親しまれている旧宇都井駅(島根県邑南町)でもトロッコの運行(3〜11月)や116段の階段を利用したそうめん流しなどのイベント開催で観光客を集めている。
JR三次駅の1番ホームには三江線の終点だったことを示す「108キロポスト」が設置されている。「さくらサイクル」のコース沿いには「106キロポスト」が残されている。レールは消えつつあるが、かつて全長100キロを超える鉄道路線が存在したことを物語っている。(鮫島敬三)
次の「新幹線」はどこか 計画をまとめると“本命”が見えてきた?
利用されない指定席券売機 やっぱり「駅の窓口廃止」は間違っているcopyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
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