――面接官や部門によって、採用基準や質問に偏りが出ることもあると思いますが、どのように考えていますか?
部門によって特色の違いは出るものだと思います。例えば、社長が全ての面接を担当していれば一貫性を保てますが、配属部門ごとの裁量が大きい場合は面接官ごとに判断の仕方が異なることもあります。
ただ、私はその全てをネガティブには捉えていません。部署ごとのカラーがあるのは当然で、その部門にマッチする人材を見極めることは合理的です。そのため、最終判断をする際には「TOMAコンサルタンツグループの仲間として、入社後に活躍するイメージが描けるか」を部門長に確認するようにしています。イメージが持てなければ、採用は見送るようにと伝えています。
――面接後、即決ではなく再面談をするケースもありますか?
あります。魅力を感じる応募者だが1回の面接では判断が難しい場合は、迷わず「もう一度、短時間でも構わないので面談させてください」とお願いするようにしています。
また内定後にも、オファー面談や実際の業務内容のすり合わせ面談を設定するなど、できる限り「安心して入社してもらう工夫」を心がけています。
採用面接を早く会社になじんで活躍してもらうためのオンボーディングの基点と考えて、効率だけにとらわれない取り組みをすることが企業にも応募者にも大きなメリットをもたらすと感じています。
陣内正吾
TOMAコンサルタンツグループ株式会社 取締役専務
TOMA税理士法人 代表社員 税理士
TOMA行政書士法人 代表社員 行政書士
総合コンサルファーム・TOMAコンサルタンツグループで組織の生産性向上、人的資本を活用した業績拡大への仕組み作り等を行う人材・組織開発支援サービス部門を統括。ポータルサイト「はたらきがいのある職場づくり研究所」での記事監修も多数実施。
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