今後、SC開発をする場合のポイントは「市場性があるかどうか」「優位性を確保できるか」です。これらのポイントを押さえれば、戦略的優位性を確保でき、SC開発の成功確率は高まります。
しかし、今の日本で市場性がある立地、優位性を確保するのは、そう簡単ではありません。
そもそも、市場性のある立地がなくなってきています。2024年時点で、2020年比で5000人以上の増加があった市は12市しかありません。
人口が多く、増え続けているところが市場性のある立地であり、このデータからは非常に限られた土地しか残されていないことが分かります。それに、これらの地域にはすでにSCや大型商業施設が出店済みであり、今の日本では、SC開発にぴったりの市場性をもった立地がなくなっているということです。
そうなると、もう一つの可能性としては「広域から継続して集客できるような超大型SCを開発すること」が挙げられます。立地が多少悪くても、市場性のありそうな街の郊外に大型の施設を開発することで、広域から集客し、足元の人口の少なさをカバーするやり方です。
『「ららぽーと門真」、アウトレットと禁断の合体!? 大型商業施設の“二刀流”戦略』という記事で紹介したような事例や、冒頭で紹介したニュウマン高輪のような斬新さを持ち合わせないと、消費者からの支持を得られない時代なのです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング