藤島氏: その場で議事録が提案書になるということは、商談後の作業も大きく変わりますよね?
菊池氏: 持ち帰りの宿題がゼロになります。事前に「お困りごとは何ですか?」「販売促進の目的は?」といった質問項目だけ用意しておいて、商談中にお客さまの回答をその場で書き込んでいく。最後に「今日はこういう話でしたね」と画面を見せて、そのメモを渡して終わり。
藤島氏: 「持ち帰って提案書を作ります」が不要になるんですね。
菊池氏: まさに。しかも、商談を重ねるごとに、過去のメモが蓄積されていくので、「このパターンの課題には、こういう提案が刺さった」というデータがたまる。それが次の商談の事前準備になるんです。
藤島氏: 商談を重ねるほど、その業界の専門家になっていくわけですね。
菊池氏: 例えば、某M&A企業の営業支援を眼前可視化でやっているのですが、今では僕、M&Aの話にめちゃくちゃ詳しくなりました。IT企業の商談でもメーカーの商談でも同じです。業界が違っても、お客さまの生の声を書き続けることで、それが自分の教科書に変わっていくんです。
藤島氏: 1回の商談で作成したメモが、議事録であり、提案であり、知恵の蓄積でもある。営業の商談生産性でいうと、どのくらいの効率化になりますか?
菊池氏: 商談後の作業時間が3分の1には短縮できるのではないでしょうか。 議事録作成、提案書作成の時間が丸ごとなくなるので。これを取り入れている営業組織とそうでない組織では、雲泥の差があります。
しかも、お客さまからすると「ちゃんと理解してくれている」という安心感があるので、顧客満足度も圧倒的に変わる。何より、営業活動が可視化されていくので属人化がなくなるんです。
藤島氏: openpageでも眼前可視化を実践していますが、営業未経験のメンバーでも提案力が大幅に伸びることを実感しています。特別な営業スキルや経験がなくても、眼前可視化することで顧客の課題を深く理解でき、的確な提案ができるようになるんです。
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