なぜフジテレビは失敗し、アイリスオーヤマは成功したのか 危機対応で見えた「会社の本性」【2025年メガヒット記事】(6/7 ページ)

» 2025年12月08日 11時56分 公開
[窪田順生ITmedia]

危機に直面したときに見える組織の「本性」

 「そんなのたまたまでしょ」と冷笑する人もいるだろうが、危機管理は企業のカルチャーが残酷なまでに反映されるものなのだ。

会見を受けCM差し止めが相次いでいるフジテレビ(出典:ゲッティイメージズ)

 例えば、役所のようなカルチャーの強い組織の場合、個人の責任をあいまいにして官僚答弁のような会見原稿をつくりがちだ。また、カリスマ創業者が一代で築き上げてけん引してきたようなカルチャーの企業では、とにかく組織内でカリスマを守ろうという「忖度(そんたく)」や「配慮」がまん延して、取材拒否や会見をやらないなど過剰防衛になりがちだ。

SNSでも批判の声が多かったフジテレビの記者会見(画像はイメージ、出典:ゲッティイメージズ)

 人間にも当てはまる話だが、危機に直面したときにこそ、その組織の「本性」が見えてくるものなのだ。

 そういう意味では、今まさに「ひどい本性」が露呈してしまっているのがフジテレビだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR