大臣就任時に「私の政治活動はJA全農に支えられていて、金銭的な支援や、住宅ローンでも世話になっているので、コメ行政を監督する立場としては利益相反にあたります」という、自分の立場をオープンにするようなアナウンスはなかった。
そういう利益相反問題について、「上司」に当たる高市首相に報告や相談をしたのか。「おこめ券」というJA全農の利益につながりかねない政策について、第三者のチェックを受けたのか。
残念ながらこれまでの言動からは、「利益誘導おじさん」ではないかという疑いを払拭(ふっしょく)するための「透明性」は感じられない。
大企業だったら「コンプラ意識ゼロのヤバい取締役」として、解任されても不思議ではない行為だ。ビジネスパーソンの皆さんは、鈴木大臣を反面教師に「利益誘導おじさん」と疑われないよう、日ごろから襟を正していただきたい。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
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