山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
中国におけるトヨタ自動車のBEV(バッテリー式電気自動車)販売が軌道に乗りつつある。現地では国内メーカーが乱立し、テスラを除いて海外EV参入の余地がなかったが、トヨタが発売した「bZ3X」は月間販売台数が1万台を超えた。トヨタブランドでありながら、200万円台前半から購入できる安さが支持されている。
トヨタは中国の消費者が求める自動運転機能を搭載し、現地化にも余念がない。EVに出遅れたとはいえ、着実に足場を固めようとしている、同社の近年のEV戦略を追っていく。
国産EVの旗振り役となったのは、日産が2010年に発売した「リーフ」だ。国内ではテスラが台頭するまで存在感を示し、EVといえばリーフという認識が定着した。トヨタは1996年にニッケル水素電池を搭載した初のEV「RAV4 L EV」を発売したが、本格的な生産・販売には至らず、その後の販売も年間数台程度にとどまった。
2019年度におけるBEVの販売台数は国内外ともにゼロ。2020年度から徐々に増え、2024年度には14万台を突破している。
EVの主力はクロスオーバーSUVの「bZ4X」だ。SUBARUと共同開発した車体で、国内では2022年5月にサブスクでの提供を開始し、2023年11月に一般販売を行った。発売当時の価格帯は550万〜650万円。
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