北米では日本と同様にEVの人気が下火になっており、ハイブリッド車の人気が高まっている。こうした背景からトヨタはbZ4Xを投入したものの、中国のようにラインアップを拡充していない。北米にEV工場を設ける計画も延期になった。
欧州市場ではテスラに次いで、ボルボ、アウディ、フォルクスワーゲンなどの現地勢が上位を占める。EUは中国製EVに対して最大40%超の関税を設定するなど、防波堤を設けているが、2025年から中国製EVがシェアを伸ばしている。BYDが投入する300万〜400万円未満の小型EVは欧州メーカーにとって脅威になっている。
日本・北米・欧州などの先進国ではEV需要の拡大が鈍化している。トヨタは今後も新車を投入する予定だが、厳しい市場環境を前に販売台数はあまり増えないかもしれない。先進国市場ではハイブリッド車で押さえつつ、中国ではEV市場の開拓を進める動きが続きそうだ。
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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